積極的に生きること—『最後はなぜかうまくいくイタリア人』と『論語』より

■ライフスタイル

ごきげんな人生にしたい!と常日頃から考えているのですが。

旅するように日々を生きる。
これもまた、ごきげんの秘訣かもしれない、と思っています。

なぜなら、自分が不機嫌なときって、自分を勝手に「囚われの身」にしてしまってるときも多いと思うから。

じゃあどうして囚われているのか、なにに囚われているのか・・・
もしかしたら、日本にずっといると気づけないこともあるのかも。

お気に入りの本があります。こちらはイタリアのお話。

イタリア人に学ぶ幸せな生き方、働き方。

30分の遅刻ならOK
人生で一番大事なのは食事
空気は読んだことがない
アポの時間は努力目標
嫌なことは後回しでよい ・・・

『最後はなぜかうまくいくイタリア人』より

ローマの新聞社に勤務し、イタリアと日本を行き来して30年になる著者によって語られるイタリア人の不思議な行動の数々。

日本の感覚でいうと、嘘でしょ?って思わずにはいられないさまざまな習慣
(「食べる、歌う、愛する」はもちろん)をしっかりと忠実に守りながら(?)、
EUの中核を担う経済大国であるイタリア。

この本を読んで思いだしたのは、私がイタリアに行ったときのこと。
イタリアで出会う人たちって、本当にみんな、なんだかすごくごきげんだったんですよね。

初めて母と海外に行ったのがイタリアでしたが、なかなかに印象的な場面がいくつかあって
今でもふと思い出すのです。

あれはたしか、フィレンツェにあるウフィツィ美術館に行ったときのことでした。

入り口から長蛇の列。
入るまで時間がかかったので、私と母は、持ってきていた本を読んで待っていました。

待ち時間に本を読む。待たされても不機嫌にならない、なかなかいい行動だと思います。

ところがです。

突然ですね、私たちの前に並んでいた恰幅のいいおじさんが、
とてつもなくええ声で歌い出した。

なんていうんですかね、不機嫌にならないどころかもはや上機嫌

今まさに、かの有名な美術館に入ろうとしている喜び。

とにかくええ声。響く声。

・・・素敵じゃないですか!

機嫌がいいって、ああいうことをいうのですね。
居合わせた私と母も思わずにっこり。

そういえば論語にもこんなことが書かれています。

(学而1−15)

子貢曰く、貧しくして諂うこと無く、富んで驕ること無きは、如何。
子曰く、可也、未だ貧しくして楽しみ、富んで礼を好む者に如かざる也。・・・

弟子である子貢が、「貧しくとも卑屈にならず、金持ちでも高ぶらない」という、抑制のきいた生き方はどうですか、と尋ねると、

孔子は、それも悪くはないが、「貧しくとも楽しく暮らし、金持ちであっても礼を好む」という積極的な生き方には及ばないだろう、と答えた、と。

これ私はすごい素敵だなぁって思っていて。
抑制のきいた生き方も悪くない、だけどもう一歩、積極的に生きること
それがいいぞ、と。

不機嫌にならない、という抑制のきいた行動ももちろん悪くはないけれど、
どんなときでも”上機嫌”

そんな積極的な生き方っていいなぁ、と思ったのでありました。

上機嫌な人って、まわりもごきげんにしちゃうんですよね。
すごいパワー。
素敵なパワー。

なにはともあれ、こんな感じでイタリアで出会う人たちって、なんか機嫌がよさそうだったんです。しかもなんか、上機嫌。

その秘密がですね、『最後はなぜかうまくいくイタリア人』を読んでちょっとわかった気がします。

日々少しずつ囚われてしまっていることにも気づけるような。
盗めるヒントが結構あるかも。

論語は井波律子さんが訳したこちらの本が好きです。

ウフィツィ美術館近辺の写真ってあったかな〜と探したのですが、ちょっと見当たらなくて。

なので今日はフィレンツェの写真を。
フィレンツェで有名なのはドゥオモですね。

街のシンボルです。

なかなか旅行にはいけないけれど、旅する読書は楽しいですね。

タイトルとURLをコピーしました